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2015年11月5日木曜日

『Baby Soda Pop』Analogfish

 桜座でのライブの後、Analogfishの新アルバム『Almost A Rainbow』をよく聴いている。
 1曲目『Baby Soda Pop』(作詞・佐々木健太郎、作曲・Analogfish)の素晴らしさ。山下達郎や10CC(『I'm Not in Love』)を想起したのだが、もっと心地よいではないか。
  「felicity」レーベルのOfficial Music Videoを紹介したい。



「Soda Pop」、サイダーのような飲み物を指すのだろうか。
声の粒々が、調和のとれたハーモニーに乗って、やわらかくはじけている。歌詞がまた素晴らしい。

  街が奏でた 流行りのラブソングに
  彼は呟く
  「そんな言葉で事足りるのが愛なら?」
  彼は続ける
  「僕は恋を知らないBoy」
  「そうさ、今も何も知らないBoy」

 佐々木健太郎は一人の話者になって、「彼」を通じて、物語のある場面を語る。登場する「Boy」「Girl」そして無数の「Boys & Girls」たちの背後にそっと身を隠している。「今も何も知らない」ことを愛しんでいる。

  だけど今、確かに
       
  Tululu 目と目が合った Boys & Girls
  Tululu 言葉も出ない Boys & Girls


 この「今、確かに」の瞬間が《Boy Meets Girl》の物語を転換させた。「Tululu」のコーラスが祝福する。「若者」である時を超えた二人が時をさかのぼっていく。
 熟練した作者と歌い手がここにいる。

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