公演名称

〈太宰治「新樹の言葉」と「走れメロス」 講座・朗読・芝居の会〉

公演概要

日時:2025年11月3日(月、文化の日)開場13:30 開演14:00 終演予定 15:30/会場:こうふ亀屋座 (甲府市丸の内1丁目11-5)/主催:甲府 文と芸の会/料金 無料/要 事前申込/先着90名 *下記の申込フォームからお申し込みください。

公演内容

公演内容:第Ⅰ部 講座・朗読 「新樹の言葉」と「走れメロス」講師 小林一之(文学研究 山梨英和大学特任教授)朗読 エイコ、第Ⅱ部 独り芝居 「走れメロス」俳優 有馬眞胤(劇団四季出身、蜷川幸雄演出作品に20年間参加、一篇の小説を全て覚えて声と身体で演じる)・下座(三味線)エイコ

申込案内

下記の申込フォームから一回につき一名のみお申し込みできます。記入欄に ①名前 ②メールアドレス  ③メッセージ欄に「11月3日公演」と記入して、送信ボタンをクリックしてください。(ご要望やご質問がある方はメッセージ欄にご記入ください) *申し込み後一週間以内に受付受理(参加確定)のメールを送信しますので、メールアドレスはお間違いのないようにお願いします。 *先着90名ですので、ご希望の方はお早めにお申し込みください。 *申込者の皆様のメールアドレスは、本公演に関する事務連絡およびご案内目的のみに利用いたします。本目的以外の用途での利用は一切いたしません。

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2016年2月14日日曜日

重力波の鼓動[志村正彦LN120]

 前回、フジファブリック『銀河』の中心は、「きらきらの空がぐらぐら動き出している!/確かな鼓動が膨らむ 動き出している!」という一節にあると書いた。その続きを準備していたところ、三日ほど前、米国の研究チームが百年前アインシュタインに予言されていた「重力波」を初めて観測したという発表があった。世紀の発見らしい。

 『ナショナルジオグラフィック日本版』の記事「重力波、世紀の発見をもたらした壮大な物語」によると、この重力波は、地球から約13億光年の彼方で、2つのブラックホールが互いに渦を巻くように回転して衝突したときに発生したそうだ。その重力波を「音」に変換したものがyoutubeに公開されている。天文学も物理学も分からないが、こうして「音」になると、その存在を感覚的に少しは受けとめられる気もする。
 まずは「The Sound of Two Black Holes Colliding」を聞いていただきたい。


 

 一種の「鼓動」として聞こえてくる。

 ロックの聴き手としては、重力波の鼓動はまるでアナログシンセサイザーの音、パルスの音のようだ。グラフに記された周波数の変化もアナログシンセの音源の波形のように見えてくる。
 ドイツのバンド、Tangerine Dreamの音が浮んできた。70年代前半のジャーマン・プログレッシブ・ロックの響きだ。重力波はロックのビートを刻んでいる。そんなことを書いてみたい欲望に動かされる。紹介記事には、「私たちは重力波の音を聞き、宇宙の音を聞くのです。宇宙は目で見るだけでなく、耳で聞くものになったのです」という、ある学者の発言も引用されていた。

 約13億光年の彼方で、2つのブラックホールは合体し、1つのブラックホールを形成したという。元のブラックホールは死んで、新しいものが生まれる。重力波はその死と再生の鼓動でもある。

 偶々、重力波発見の報道に接した。その音を聞いて、「確かな鼓動が膨らむ 動き出している!」という志村正彦『銀河』の言葉を自ずから連想してしまった。
 宇宙の「確かな鼓動」はやはり「音楽」なのかもしれない。

                           (この項続く)

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