一昨々日、桜座のAnalogfishとmooolsのライブに出かけた。その前に、すぐ近くの岡島百貨店という老舗の6階にあるジュンク堂書店岡島甲府店に立ち寄った。甲府では最大の書店で品揃えがとても充実している。
音楽書の売場を目指したのだが、そのコーナーの目立つ場所に「ロックの詩人 志村正彦展」のフライヤーが飾られていた。7月の志村展の際この書店に依頼したところ、こころよく、フライヤーを置いていただいた。その中の一枚が今でもこうして展示されているのだろう。
思いがけない出会いだった。心の中で、書店の担当者に感謝を申し上げた。
コーナーを回って書棚を見ると、一番左のよく見える高さの棚に、「待望の重版!志村正彦全日記集」というポップと共に『東京、音楽、ロックンロール 完全版』、「志村正彦登場!」というポップと共に『音楽とことば あの人はどうやって歌詞を書いているのか』の二つが、面陳列というのだろうか、表紙をこちら側に向けて2,3冊ずつ重ねられて陳列されていた。驚きと感激で一杯になった。
この書店を訪れた誰かが志村正彦の書物を手にすることがある。彼の言葉と出会う可能性がある。嬉しいような、切ないような、有り難いような、感情に染め上げられた。
実は、この岡島百貨店の6階にはかつて新星堂ロックイン甲府店があった。この楽器店で、高校入学の春、志村正彦はギブソン・レスポールスペシャルを購入した。初めて買ったエレクトリックギターで、アルバイトを重ねて払い終わったようだ。高校生にしてはかなり高価なもので、プロの音楽家になるという不退転の決意のようなものが感じられる。7月の志村展で展示されたので、ご覧になった方もいらっしゃるだろう。友人によると、その後も何度かここにはエフェクターなどを買いに来たらしい。
もう何年も前にこの楽器店は撤退し、その跡を含むスペースにジュンク堂が開店した。今、その音楽書のコーナーで志村正彦の著作が並べられている。
それだけのことだった。それだけのことにすぎない。
それでも、その場に、彼が還ってきたような気がした。
公演名称
〈太宰治「新樹の言葉」と「走れメロス」 講座・朗読・芝居の会〉
公演概要
日時:2025年11月3日(月、文化の日)開場13:30 開演14:00 終演予定 15:30/会場:こうふ亀屋座 (甲府市丸の内1丁目11-5)/主催:甲府 文と芸の会/料金 無料/要 事前申込/先着90名 *下記の申込フォームからお申し込みください。
公演内容
公演内容:第Ⅰ部 講座・朗読 「新樹の言葉」と「走れメロス」講師 小林一之(文学研究 山梨英和大学特任教授)朗読 エイコ、第Ⅱ部 独り芝居 「走れメロス」俳優 有馬眞胤(劇団四季出身、蜷川幸雄演出作品に20年間参加、一篇の小説を全て覚えて声と身体で演じる)・下座(三味線)エイコ
申込案内
下記の申込フォームから一回につき一名のみお申し込みできます。記入欄に ①名前 ②メールアドレス ③メッセージ欄に「11月3日公演」と記入して、送信ボタンをクリックしてください。(ご要望やご質問がある方はメッセージ欄にご記入ください) *申し込み後3日以内に受付完了(参加確定)のメールを送信しますので、メールアドレスはお間違いのないようにお願いします。3日経ってもこちらからの返信がない場合は、再度、申込フォームの「メッセージ欄」にその旨を書いて送ってください。
*先着90名ですので、ご希望の方はお早めにお申し込みください。 *申込者の皆様のメールアドレスは、本公演に関する事務連絡およびご案内目的のみに利用いたします。本目的以外の用途での利用は一切いたしません。
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