公演名称

〈太宰治「新樹の言葉」と「走れメロス」 講座・朗読・芝居の会〉

公演概要

日時:2025年11月3日(月、文化の日)開場13:30 開演14:00 終演予定 15:30/会場:こうふ亀屋座 (甲府市丸の内1丁目11-5)/主催:甲府 文と芸の会/料金 無料/要 事前申込/先着90名 *下記の申込フォームからお申し込みください。

公演内容

公演内容:第Ⅰ部 講座・朗読 「新樹の言葉」と「走れメロス」講師 小林一之(文学研究 山梨英和大学特任教授)朗読 エイコ、第Ⅱ部 独り芝居 「走れメロス」俳優 有馬眞胤(劇団四季出身、蜷川幸雄演出作品に20年間参加、一篇の小説を全て覚えて声と身体で演じる)・下座(三味線)エイコ

申込案内

下記の申込フォームから一回につき一名のみお申し込みできます。記入欄に ①名前 ②メールアドレス  ③メッセージ欄に「11月3日公演」と記入して、送信ボタンをクリックしてください。(ご要望やご質問がある方はメッセージ欄にご記入ください) *申し込み後3日以内に受付完了(参加確定)のメールを送信しますので、メールアドレスはお間違いのないようにお願いします。3日経ってもこちらからの返信がない場合は、再度、申込フォームの「メッセージ欄」にその旨を書いて送ってください。 *先着90名ですので、ご希望の方はお早めにお申し込みください。 *申込者の皆様のメールアドレスは、本公演に関する事務連絡およびご案内目的のみに利用いたします。本目的以外の用途での利用は一切いたしません。

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2013年4月11日木曜日

「…」という企み(志村正彦LN15)

 「『Surfer King』の企み」を読んで、『Surfer King』を聴き直した。

 歌詞の最後の言葉が「サーファー気取り アメリカの…」というように、あえて歌われていないことが大いに気になるようになった。歌詞カードで確認すると、それまで「アメリカの彼」「アメリカの波」と歌われていた箇所が「…」と空白になっている。にぎやかなサウンドにかき消されて、うっかり聞き過ごしてしまうか、あるいは気がついてもあまり気にとめないかのどちらかかもしれないが、確かに「…」なのだ。

 歌われていない「…」、書かれていない「…」には、どういう言葉が入るのか。あるいは言葉は全く入らないのか。普通は「彼」なのだろうが、「君」が入るのかもしれない。あるいはすごく飛躍して「僕」はどうだろうか、あるいは人ではなく、「波」かそれ以外の何かか、などと想像してしまう。あるいはそんな想像など無用で、「…」は「…」のまま受け止めればよいのかもしれない。
 
 どちらにしろ、空白の言葉「…」がそこに漂っているのだ。聴き手は漂いながら、「…」が何か知りたいと思うのだが、結局、自分の想像するものを描いて進んでいくしかない。

 聡明な志村正彦は『Surfer King』で「…」という企みも仕掛けたのだろうか。彼は何度でも楽しめるように歌を作っているという意味のことを言っていたはずだ。
 確かに何度でも楽しめる。「…」の波に揺られて、ボード代わりのCDにノリながら。

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