公演名称

〈太宰治「新樹の言葉」と「走れメロス」 講座・朗読・芝居の会〉

公演概要

日時:2025年11月3日(月、文化の日)開場13:30 開演14:00 終演予定 15:30/会場:こうふ亀屋座 (甲府市丸の内1丁目11-5)/主催:甲府 文と芸の会/料金 無料/要 事前申込/先着90名 *下記の申込フォームからお申し込みください。

公演内容

公演内容:第Ⅰ部 講座・朗読 「新樹の言葉」と「走れメロス」講師 小林一之(文学研究 山梨英和大学特任教授)朗読 エイコ、第Ⅱ部 独り芝居 「走れメロス」俳優 有馬眞胤(劇団四季出身、蜷川幸雄演出作品に20年間参加、一篇の小説を全て覚えて声と身体で演じる)・下座(三味線)エイコ

申込方法

下記の〈申込フォーム〉から一回につき一名のみお申し込みできます。記入欄の三つの枠に、 ①名前欄に〈氏名〉  ②メール欄に〈電子メールアドレス〉  ③メッセージ欄に〈11月3日公演〉とそれぞれ記入して、送信ボタンをクリックしてください。(三つの枠のすべてに記入しないと送信できません。また、ご要望やご質問がある方はメッセージ欄に「11月3日公演」と書いた上でその内容をご記入ください) 申し込み後3日以内に受付完了(参加確定)のメールを送信しますので、メールアドレスはお間違いのないようにお願いします。3日経ってもこちらからの返信がない場合は、再度、申込フォームの「メッセージ欄」にその旨を書いて送ってください。 *先着90名ですので、ご希望の方はお早めにお申し込みください。 *申込者の皆様のメールアドレスは、本公演に関する事務連絡およびご案内目的のみに利用いたします。本目的以外の用途での利用は一切いたしません。

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2025年5月31日土曜日

「こうふ亀屋座」「小江戸甲府花小路」/Be館『35年目のラブレター』

 4月19日、甲府市の中心街に江戸情緒あふれるまちなみを作るプロジェクトとして、甲府城の南側エリアに歴史文化交流施設「こうふ亀屋座」と交流広場、その周辺に江戸の町並みをイメージした飲食物販等施設「小江戸甲府花小路」という小路がオープンした。

 「こうふ亀屋座」には120人収容の演芸場と五つの多目的室が設けられている。記念イベントとして、落語会、能楽会、「宮沢和史TALK&LIVE」という音楽会が演芸場で開かれた。文字通り演芸の場である。

 この建物は、江戸時代の芝居小屋「亀屋座」をイメージして建設された。 江戸時代、甲府で流行った芝居は江戸でも流行ると言われていた。芝居を見る目が優れた人が甲府には多いという定評があった。


 先々週、「こうふ亀屋座」と「小江戸甲府花小路」の界隈を歩いた。岡島という老舗百貨店の新店舗の方から北東側に歩いて行くと、このエリアに入ることができる。確かに江戸を思わせる小屋と小路だ。なんだかタイムスリップした気分になる。話題のNHK大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」の映像も浮かんできた。


食べ物屋、甘味処、カフェなどの店舗もある。その向こう側には「甲府城跡」(舞鶴城とも呼ばれる)の石垣が見える。近くには「舞鶴城公園」もある。中心街の散策コースとしてはとても綺麗な空間になっている。甲府の中心街はかなりさびれてきたが、この江戸情緒の街並みや芝居小屋が新しい拠点となってほしい。



 先週はシアターセントラルBe館に出かけた。これで三週間連続となる。

 今回は『35年目のラブレター』。監督・脚本、塚本連平。役者は主演西畑保:笑福亭鶴瓶、西畑皎子:原田知世、保(青年時代):重岡大毅、皎子(青年時代):上白石萌音。



 文字の読み書きができなかった保が夜間中学で字を覚えて、妻の皎子にラブレターを書くという実話を基にした映画である。こういうストーリーであると、いわゆる「感動もの」的な作品に思われるかもしれないが、この映画は適任の役者や抑制された演出によって優れた作品になっていた。

 重岡大毅は、2022年7月から9月まで放送されたテレビ東京のドラマ「雪女と蟹を食う」で好演していた。このドラマの挿入曲に、志村正彦・フジファブリックの「サボテンレコード」と「黒服の人」が使われた。上白石萌音は、2022年5月7日のNHK総合の番組「こえうた」で志村正彦・フジファブリックの「若者のすべて」を歌った。そんなこともあり、この二人には親しみを抱いていた。保と皎子の出会いから結婚へと至る展開には心が温まった。懐かしくて尊いものがあった。


 映画の中で時が進んでいくが、どうにもならない悲しい出来事が起きる。しかし、青年時代や新婚時代の二人の回想が挟まれ、現代と過去の間に「スリップ」が起きる。その「スリップ」が生きていく力を与える。未来への時間を開いていく。『侍タイムスリッパー』や『知らないカノジョ』と同様に、「スリップ」が演出上の素晴らしい効果をあげている。

 ラストシーンで、笑福亭鶴瓶と原田知世、重岡大毅と上白石萌音の二つのカップルが、公園の二つのベンチに隣り合わせで座っている。一つの空間にスリップしている。その幻の場面が秀逸だった。とりわけ美しかった。

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