公演名称

〈太宰治「新樹の言葉」と「走れメロス」 講座・朗読・芝居の会〉

公演概要

日時:2025年11月3日(月、文化の日)開場13:30 開演14:00 終演予定 15:30/会場:こうふ亀屋座 (甲府市丸の内1丁目11-5)/主催:甲府 文と芸の会/料金 無料/要 事前申込/先着90名 *下記の申込フォームからお申し込みください。

公演内容

公演内容:第Ⅰ部 講座・朗読 「新樹の言葉」と「走れメロス」講師 小林一之(文学研究 山梨英和大学特任教授)朗読 エイコ、第Ⅱ部 独り芝居 「走れメロス」俳優 有馬眞胤(劇団四季出身、蜷川幸雄演出作品に20年間参加、一篇の小説を全て覚えて声と身体で演じる)・下座(三味線)エイコ

申込案内

下記の申込フォームから一回につき一名のみお申し込みできます。記入欄に ①名前 ②メールアドレス  ③メッセージ欄に「11月3日公演」と記入して、送信ボタンをクリックしてください。(ご要望やご質問がある方はメッセージ欄にご記入ください) *申し込み後3日以内に受付完了(参加確定)のメールを送信しますので、メールアドレスはお間違いのないようにお願いします。3日経ってもこちらからの返信がない場合は、再度、申込フォームの「メッセージ欄」にその旨を書いて送ってください。 *先着90名ですので、ご希望の方はお早めにお申し込みください。 *申込者の皆様のメールアドレスは、本公演に関する事務連絡およびご案内目的のみに利用いたします。本目的以外の用途での利用は一切いたしません。

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2013年1月4日金曜日

「偶景」の由来-《偶景web》について 2 [諸記]

 このブログの題名「偶景」は、フランスの批評家ロラン・バルトの著書《INCIDENTS》の邦訳書名『偶景』から借りてきたものである。
 
 「INCIDENT」は通常「出来事」「偶発事」などと訳されるようであるが、訳者の沢崎浩平氏は「偶景」という言葉を新たに造り、書名とした。バルトによれば、「偶景(アンシダン)」とは「偶発的な小さな出来事、日常の些事」であり、「人生の絨毯の上に木の葉のように舞い落ちてくるもの」を描く「短い書きつけ、俳句、寸描、意味の戯れ」のような類の文でもある。

 私は学生時代、仲間が主催していた、沢崎氏を師とする「ロラン・バルトを読む会」に参加する幸運に恵まれた。1988年、沢崎氏は55歳という若さでご逝去されたが、翻訳者本人からバルトを読む方法を学ぶことができたことを深く感謝している。実直で穏やかな氏から、バルトを巡る幾つかの挿話を伺った日々を、今、懐かしく思い出す。

 「偶景」は沢崎氏の造られた言葉、造語であり、未だに辞書にも掲載されていない言葉ではあるが、この言葉そのものとこの言葉が指し示す方法に強く惹かれるものがあり、このブログの題名とさせていただいた。