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2016年11月3日木曜日

ヴァンフォーレ甲府J1残留

 今日11月3日は、ヴァンフォーレ甲府のJ1残留をかけた試合があった。
 僕は仕事を途中で切り上げ小瀬の中銀スタジアムへ。YBSラジオの中継を聴きながら向かったのだが、駐車場に到着した直後に失点、0:1となってしまった。キーパー河田のミスのようだ。こんな大切な試合でミスから失点とは「降格」の黄信号がともる。早足でスタジアムに急いだが、満員、立ち見の応援となった。もう後半25分を過ぎていた。

 強風にあおられてボールがコントロールできない。チャンスらしいチャンスもない。得点の匂いがしない。今季を象徴しているかのような内容の乏しい試合だった。結局負けてしまったのだが、ライバルのアルビレックス新潟、名古屋グランパスも負けたので、勝点1の僅差でJ1に残留することができた。そのことを告げるアナウンスがあると喜びの声が上がったのだが、敗戦は敗戦、内容も内容だけに盛り上がりには欠けた。

 試合後のセレモニーで佐久間悟監督は「苦しい状況が続きました。恨み悩み、絶望感を感じるようなシーズンでした。このような形ですがJ1に残留できたのは、前を向いて努力し続けた私たちへのサッカーの神様からのごほうびだったのかなと感謝しております」と挨拶した。「指揮官」の言葉としては疑問符が付くが、一人の「人間」の言葉として受け止めれば理解はできる。佐久間さんは正直な人だ。資質としても、監督よりもゼネラルマネージャーに向いている。それでもプロサッカーは結果がすべてだ。その厳しさがある。残留を決めたのは佐久間さんの勝利だ。今季限りで監督は退任し、GMに専念するそうだ。ほんとうにご苦労様でした。

 勝点1の差での残留。2009年12月5日の試合のことを想い出した。この日、J2にいた甲府はJ1昇格を決める試合を闘っていた。最終節時点での勝点が湘南ベルマーレ95、 ヴァンフォーレ甲府94。甲府が勝ち、湘南が引き分け以下になると、甲府はJ1に昇格できる。結果は、甲府は勝利したが湘南も勝利して、湘南が昇格することになった。勝ち点1の差だった。冷たい雨の降る中、そのことが分かるとスタジアムが静まりかえった。

 以前にも記したが、「志村日記」(『東京、音楽、ロックンロール』)2009年12月5日付で、志村正彦はこう述べている。

  京都前のり。民生さんと合流し、飲みに行く。
  民生さんサッカーの話、超詳しい。俺、全然分からん。
  今、甲府はどうなってるんだ?
  甲府がJ1に上がった日は嬉しくて乾杯したな、そういやあ。

 あの日、彼が甲府のことを書いていたのは偶然なのだろうが、なんだか不思議だ。2009年のあの日は冬の雨、今日は風が強かったが快晴だった。甲府盆地を囲む山々は美しい稜線を現していた。2009年と2016年のラストゲームは、同じ勝点1の差で、明暗を分けたことになる。

アウェイ側から見たホームゴール裏。背景の山々は、左側遠くに八ヶ岳、真中に茅ヶ岳など。

 たかがサッカーされどサッカー。所詮はゲームなのだが、ゲームにしては「降格」という厳しさのあるこのゲームは、現実の縮図のようなところがある。それがJリーグの魅力だ。「昇格」があるからこそ「降格」もある。「降格」があるからこそ「昇格」もある。
 昇格や降格、残留争いを何度も経験した甲府の一サポーターから、名古屋グランバスのサポーター(そしてVF甲府の選手でもあった小倉隆史前監督)に対して、「No Rain No Rainbow」という言葉を贈りたい。

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