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2022年4月10日日曜日

Peter Gabriel の言葉

 敬愛するピーター・ゲイブリエルがこう呟いていた。

 Peter Gabriel@itspetergabriel

 

Mar 16
This horrific, totally unnecessary and barbaric invasion should encourage us to imagine something different for the future - pg


この恐ろしい、全く不要で野蛮な侵略は、将来のために異なる何かを想像することを私たちに強く促しています。


 このメッセージの全文「Out of Ukraine」(15th March, 2022)が、petergabriel.comに掲載されているが、その最後の部分に「Japan」という言葉が突然現れて、驚いてしまった。日本の「金継ぎ」という技術に触れているのだ。


In Japan, kintsugi is the art of repair. It translates as ‘join with gold.’ It is the broken pot, put back together with gold, that has greater value than the original whole pot. Rescuing something, or someone, from destruction, from the edge of the void and from worthlessness, gives it, or them, greater value.

日本では、金継ぎは修理の芸術です。「金でつなぐ」という意味です。壊れた器を金でつなぎあわせることによって、元の器よりも大きな価値を持つようになります。何かを、あるいは誰かを、破壊から、虚無の淵から、無価値の状態から、救いだすことは、より大きな価値を与えます。


 金継ぎは、陶磁器の破損部分を漆によって接着し金などで装飾して仕上げる修復技法である。壊れた物、壊された物を修復するだけでなく、その修復された器の継ぎ目が調和としての美となり、大きな価値が生まれる。

 ピーター・ゲイブリエルは、この「金継ぎ」を「将来のために異なる何かを想像すること」の喩えにしている。そして、この現実の中で「何かを、あるいは誰かを、破壊から、虚無の淵から、無価値の状態から、救いだすこと」を強く訴えている。


  1980年、ピーター・ゲイブリエルは、南アフリカの反アパルトヘイト活動家スティーヴ・ビコをテーマとする「Biko」という歌を創った。音楽活動の外でも人権活動に積極的に取り組んできた。

 昨年2021年、彼は「Biko」リリース40周年とBlack History Monthを記念し、チャリティー・プロジェクトのPlaying For Changeと協力して、新しいヴァージョンを制作した。Playing For Changeは、この歌によって「世界の人々と団結、平和、希望のメッセージを共有します」とコメントしている。そのミュージックビデオを紹介したい。


 Biko | Peter Gabriel | Playing For Change | Song Around The World



  「Biko」の歌詞の最後はこう結ばれている。


    And the eyes of the world are watching now, watching now.
        
 そして、世界の目が今見つめている、今見つめている。


 今、現実に起きていることを、世界の目、つまり私たち一人ひとりの目が見つめている。



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