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2013年4月20日土曜日

4月17日放送の『夜明けのBEAT』 (志村正彦LN18)

 4月17日に放送された日本テレビの『1番ソングSHOW』を先ほど見終わった。名作映画の名場面と主題歌の特集で、映画『モテキ』とフジファブリックが取り上げられるという情報を得て、録画しておいたものだ。地上波はあまり見ないので、この番組を見るのは初めてだった。

 大根仁が監督した二つの作品、映画『モテキ』と主題歌『夜明けのBEAT』ミュージック・ビデオが放送されるのだろうが、このMVの2分40秒過ぎから映し出される、志村正彦の8秒程のモノクロ映像がどのように扱われるのかが、関心の中心だった。

 結果は、番組の20分過ぎから1分10秒ほどが『モテキ』の時間となり、そのうち『夜明けのBEAT』が30秒ほど使われ、志村正彦は5秒ほど登場することとなった。見た瞬間、ほんとうにうれしくなった。地上波で彼の映像が放送されることは、残念ながらきわめて珍しいというかほとんどないことであろうから。

 2009年8月の「ROCK IN JAPAN FESTIVAL」ライブが素材となっているこの映像の、やや苦しげに歌い上げる彼の表情を見ると、いつもとても切なくなるのだが、この日は、このMVに志村正彦の映像が存在していることに、素直に良かったと喜ぶ気持ちになっていた。
 歌詞のサビ部分もテロップとして表示され、2回繰り返された。

  バクバク鳴ってる鼓動 旅の始まりの合図さ
  これから待ってる世界  僕の胸は躍らされる


 番組全体の内容が盛り沢山だった割には、予想以上に丁寧に『夜明けのBEAT』を扱ってくれたという感じがして、この番組の制作担当者に感謝したい気持ちになった。この歌の作詞作曲者でありボーカルを担う志村正彦に対するリスペクトが感じられたからである。

 この曲は、志村正彦の作詞・作曲・ボーカルによる「遺作」であり、ミュージック・ビデオとしても生前の彼の姿が映った「遺作」である。遺作という言葉を使うのはとても辛いのだが、遺作であるという現実に向き合わねばならないのも、志村正彦の歌を愛する私たちにとってのひとつの現実である。

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