公演名称

〈太宰治「新樹の言葉」と「走れメロス」 講座・朗読・芝居の会〉の申込

公演概要

日時:2025年11月3日(月、文化の日)開場13:30 開演14:00 終演予定 15:30/会場:こうふ亀屋座 (甲府市丸の内1丁目11-5)/主催:甲府 文と芸の会/料金 無料/要 事前申込・先着90名/内容:第Ⅰ部 講座・朗読 「新樹の言葉」と「走れメロス」講師 小林一之(山梨英和大学特任教授)朗読 エイコ、第Ⅱ部 独り芝居 「走れメロス」俳優 有馬眞胤(劇団四季出身、蜷川幸雄演出作品に20年間参加、一篇の小説を全て覚えて演じます)・下座(三味線)エイコ

申込方法

右下の〈申込フォーム〉から一回につき一名お申し込みできます。記入欄の三つの枠に、 ①名前欄に〈氏名〉②メール欄に〈電子メールアドレス〉③メッセージ欄に〈11月3日公演〉とそれぞれ記入して、送信ボタンをクリックしてください。三つの枠のすべてに記入しないと送信できません(その他、ご要望やご質問がある場合はメッセージ欄にご記入ください)。申し込み後3日以内に受付完了のメールを送信します(3日経ってもこちらからの返信がない場合は、再度、申込フォームの「メッセージ欄」にその旨を書いて送ってください)。 *〈申込フォーム〉での申し込みができない場合やメールアドレスをお持ちでない場合は、チラシ画像に記載の番号へ電話でお申し込みください。 *申込者の皆様のメールアドレスは、本公演に関する事務連絡およびご案内目的のみに利用いたします。本目的以外の用途での利用は一切いたしません。

2016年6月20日月曜日

ペソア博物館、内部の空間[ペソア 6]

 エントランスから階段を上がっていく。最上階から見始め、階下へと降りていく動線のようだ。
 最上階はどうやら三階の上の屋根裏空間を利用して作ったようだ。壁面にペソアの写真がたくさんコラージュされている。ペソアとその異名が増殖している感覚だ。ディスプレー装置がペソアの生涯を映し出す。グラフィックな表示や動画に工夫があり、洗練された展示だった。


   『不安の書』156章で、「複数の人格」についてこのように書かれてある。

 自分のなかにわたしはさまざまな人格を創造した。たえず複数の人格を創造している。それぞれのわたしの夢は見られるとすぐに、たちまち別な人物に化身し、夢見るようになり、わたしではなくなる。
 創造しようとして、わたしは自分を破壊した。自分のなかで自分をこれほど外面化したので、自分のなかではわたしは外的にしか存在しない。わたしは、さまざまな俳優がさまざまな芝居を演じながら通りぬける生きた舞台なのだ。


 抽象的な表現でとらえにくい。末尾にある、「さまざまな俳優がさまざまな芝居を演じながら通りぬける生きた舞台」としての「わたし」という喩えが、それでもまだ分かりやすいだろうか。この展示空間自体がペソアの複数の人格の「舞台」のような気がした。
 展示室には、数は少ないが、眼鏡などの愛用の品もあった。


 三階に降りると会議室があり、ここで朗読会などのイベントが開かれるようだ。小さくも大きくもなく程良い規模だ。ハットにコート姿のかわいらしい人形もあった。これもペソアの分身だ。人形化やキャラクター化されているのは、彼が愛されている証拠だろうが。



 










  二階に下りると、ペソアの家族の写真展示があった。小さな写真スタンドによるさりげない演出だが、やはりセンスがいい。
 吹き抜けの空間の向こう側には図書室や資料室があるようだ。
 ペソア愛用のタイプライターもあった。高価なものゆえ自分では買えなかったので、勤め先の機器を使っていた。それを収集し保管したのだろう。
 


 最上階から降りてくる動線であり、空間の構成が複雑なので、部屋の階や配置の記憶があいまいになってしまった。記述が間違えているかもしれないことをお断りする。

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