公演名称

〈太宰治「新樹の言葉」と「走れメロス」 講座・朗読・芝居の会〉の申込

公演概要

日時:2025年11月3日(月、文化の日)開場13:30 開演14:00 終演予定 15:30/会場:こうふ亀屋座 (甲府市丸の内1丁目11-5)/主催:甲府 文と芸の会/料金 無料/要 事前申込・先着90名/内容:第Ⅰ部 講座・朗読 「新樹の言葉」と「走れメロス」講師 小林一之(山梨英和大学特任教授)朗読 エイコ、第Ⅱ部 独り芝居 「走れメロス」俳優 有馬眞胤(劇団四季出身、蜷川幸雄演出作品に20年間参加、一篇の小説を全て覚えて演じます)・下座(三味線)エイコ

申込方法

右下の〈申込フォーム〉から一回につき一名お申し込みできます。記入欄の三つの枠に、 ①名前欄に〈氏名〉②メール欄に〈電子メールアドレス〉③メッセージ欄に〈11月3日公演〉とそれぞれ記入して、送信ボタンをクリックしてください。三つの枠のすべてに記入しないと送信できません(その他、ご要望やご質問がある場合はメッセージ欄にご記入ください)。申し込み後3日以内に受付完了のメールを送信します(3日経ってもこちらからの返信がない場合は、再度、申込フォームの「メッセージ欄」にその旨を書いて送ってください)。 *〈申込フォーム〉での申し込みができない場合やメールアドレスをお持ちでない場合は、チラシ画像に記載の番号へ電話でお申し込みください。 *申込者の皆様のメールアドレスは、本公演に関する事務連絡およびご案内目的のみに利用いたします。本目的以外の用途での利用は一切いたしません。

2020年6月5日金曜日

「Educate yourself」

 Sly & The Family Stone『Family Affair』が作られた1970年代の前半は、日本でもアメリカでも60年代後半の雰囲気を濃厚に残す時代だった。荒々しいものがまだうごめく動きと共に次第にその動きが収束していく。その二つの動きが交錯する時代だった。

 60年代後半から70年代後半の時代から50年、半世紀が経った。
 今、アメリカのミネソタ州ミネアポリスで警官に拘束されて死亡したアフリカ系アメリカ人ジョージ・フロイド氏の事件に抗議するデモが世界中に広がっている。「正義なければ平和ない」と、フロイドさんに連帯を示すデモは欧州各地で連日繰り広げられている。

 アメリカでは暴動や略奪も起きてしまった。そのことに対して、弟のテレンス・フロイド氏が「Educate yourself」と訴えていた。「自分自身を教育して、誰に投票するか決めるんだ」「別のやり方でやろう」という文脈の表現だった。この映像がネットに上がっているのでぜひ見てほしい。

 この「educate yourself」について考えてみた。「educate」の語源については幾つかの説があるが、「人を外へ(ex-)引っ張り(duco)伸ばしていくこと」が基本的な意味らしい。このことから、人の力と能力を育成し、開発していくことと捉えることもできる。この言葉の定訳である「教育」には、誰かが誰かに教え込むという意味合いがある。もともとはそうではなく、自らが自らを育てていくという方に近い。「educate yourself」となると、自分自身が自分の力を育て伸ばしていくことになる。自分が主体であり自分が対象である。誰かから、学校や教師から教えられるのではない。自分が自分自身を育てていく。自らの能力や知性を伸ばしていく。
 以前、ジョセフ・ジャコトとジャック・ランシエールの『無知な教師 知性の解放について』について書いたことがある。人間は本質的に平等であり、人間は自分で知性を育成し、自身を解放することができる。「educate yourself」はその教えにも重なっていく。

 テレンス・フロイド氏の「自分自身を教育して、誰に投票するか決めるんだ」という言葉は、私たちの国も激しく揺さぶる。
 私たち一人ひとりが「educate yourself」を実践することによって、この日本も変化していくだろう。いや、変化させなければならない。
 私たちも問われているのだ。

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