公演名称

〈太宰治「新樹の言葉」と「走れメロス」 講座・朗読・芝居の会〉の申込

公演概要

日時:2025年11月3日(月、文化の日)開場13:30 開演14:00 終演予定 15:30/会場:こうふ亀屋座 (甲府市丸の内1丁目11-5)/主催:甲府 文と芸の会/料金 無料/要 事前申込・先着90名/内容:第Ⅰ部 講座・朗読 「新樹の言葉」と「走れメロス」講師 小林一之(山梨英和大学特任教授)朗読 エイコ、第Ⅱ部 独り芝居 「走れメロス」俳優 有馬眞胤(劇団四季出身、蜷川幸雄演出作品に20年間参加、一篇の小説を全て覚えて演じます)・下座(三味線)エイコ

申込方法

右下の〈申込フォーム〉から一回につき一名お申し込みできます。記入欄の三つの枠に、 ①名前欄に〈氏名〉②メール欄に〈電子メールアドレス〉③メッセージ欄に〈11月3日公演〉とそれぞれ記入して、送信ボタンをクリックしてください。三つの枠のすべてに記入しないと送信できません(その他、ご要望やご質問がある場合はメッセージ欄にご記入ください)。申し込み後3日以内に受付完了のメールを送信します(3日経ってもこちらからの返信がない場合は、再度、申込フォームの「メッセージ欄」にその旨を書いて送ってください)。 *〈申込フォーム〉での申し込みができない場合やメールアドレスをお持ちでない場合は、チラシ画像に記載の番号へ電話でお申し込みください。 *申込者の皆様のメールアドレスは、本公演に関する事務連絡およびご案内目的のみに利用いたします。本目的以外の用途での利用は一切いたしません。

2018年8月31日金曜日

堕落モーションFOLK2 『若者のすべて』・HINTO『シーズナル』[志村正彦LN196]

 8月の最後の日。暑さはまだ続くだろうが、8月を超えて9月になると「夏」でなくなるような気がするのはなぜだろう。月、暦の上の区切りが、「夏」を終わらせてしまう。

  堕落モーションFOLK2/若者のすべて @ 下北沢Laguna 

という映像が安部コウセイのinstagramに上がっている。

 このライブは8月27日(月)に行われた。夏の最後に近づい日付ゆえにこの歌が選ばれたのだろう。安部は何度か『若者のすべて』を歌っているが、ネット上に公開されたことは初めてだろう。「(すりむいたまま 僕はそっと)歩き出して」から「僕らは変わるかな 同じ空を見上げているよ」までの1分間ほどの映像だが、安部コウセイの『若者のすべて』の雰囲気がよく伝わってくる。

 視線を落としたうつむき顔なので表情を読みとるのは難しいが、歌詞の言葉の一つ一つをかみしめるように丁寧に歌っている。安部らしいハイトーンの声がのびやかに広がっている。とても素直で力強い歌いぶりが印象に残る。伊東真一のストロークも心地いい。「僕らは変わるかな」のところは安部コウセイならではの声と節が響きわたる。彼にとってのキーワードなのだろう。

 安部の率いる三つのユニットの一つ、HINTOには 『シーズナル』という夏の名曲がある。





 以前この曲について次のように書いたことがある。


 『シーズナル』と『若者のすべて』の間に、描かれる物語の内容でもモチーフの面でも、直接的、間接的な対応関係はないと考えられる。しかし、二つの歌のサビの部分にはある種の共通した雰囲気もある。
 『シーズナル』のサビは三回繰り返される。それぞれの末尾はこうだ。

  めぐってめぐって少しずつ変わって


  愛して憎んで少しだけわかって


  めぐってめぐって少しだけ変わった



 『若者のすべて』の最後の歌詞「僕らは変わるかな 同じ空を見上げているよ」と、『シーズナル』の「少しずつ変わって」「少しだけわかって」「少しだけ変わった」という展開が、どこかでこだましているのではないかという筆者の感想を記した。何の根拠もない感想にすぎないのだが、言葉がそのように作用してきた。instagramの映像を見てそのことを思い出したので、繰り返しになるがここに書きとめておきたい。

 『若者のすべて』は数々の歌い手によってカバーされている。この作品を歌いこなすのは難しい。技術的な面でも難度は高いが、それ以上に、志村正彦の歌詞の世界を映像として描きだすのが非常に難しい。聴き手の心の中に、『若者のすべて』の世界を一つの短編映画のように上映させなければならないからだ。
 歌い手の側からすると、『若者のすべて』は鏡のような存在でもある。歌い手の心象がそこに写し出されてしまう。カバーの仕方によって質がかなり変化する。逆に、カバーに挑みたくなる作品なのだろう。

 この歌が聴き手にとっても歌い手にとっても愛されている要因かもしれない。

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