前回紹介した〈リーガルリリー 『1997』Music Video〉の視聴回数は先ほど確認すると、1,706,841 回。2020.1.18の映像アップから四年半ほどでこの数字は素晴らしい。若い世代を中心にこの作品は確実に浸透しているのだろう。
この作品にはアコースティックバージョンの映像がある。図書館での弾き語りLiveだ。
たかはしほのか (リーガルリリー)『1997』Live in Library
透き通るように聞こえてくる、たかはしの声。アコースティックギターが共鳴を広げていく。
youtubeのライブヴァージョンには、〈Live Video @Zepp Tokyo (2020.12.10 リーガルリリーpresents「1997の日」〜私は私の世界の実験台〜)〉と〈Live at 日比谷野外大音楽堂(2023.7.2)〉の二つがある。ここには、最新の日比谷野外の映像を添付したい。右上に小さい字ではあるが、縦書きで歌詞が表示されている。
リーガルリリー - 『1997』Live at 日比谷野外大音楽堂(2023.7.2)
たかはしほのかはMCでこう述べている。
1997年の12月10日に私はこの世界の空白をひとつ奪いました
そしていつかまたその空白を返すまでのお話しです
むかしむかし あるところに
歌詞の〈なくなった空白 1997年の12月〉とは、この世界からひとつ奪いった〈空白〉であること、そして、この世界にいつかまた返す〈空白〉であることが明かされている。
この世界から〈空白〉を奪い、世界に〈空白〉を返すまでの時間が、生きることであること。それは〈片道切符〉の往路というよりもむしろ帰路であること。
もしかすると、このような生存の感覚が、意識的あるいは無意識的に、現在の若者のすべてに共有されているのかもしれない。
〈むかしむかしあるところに〉という語り出しで、この歌が、この旅が始まる。
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